1ギガ・10ギガの光回線は必要?
ほとんどの家庭にとって、速さそのものはそこまで必要ありません。1ギガや10ギガで主に変わるのは大きなダウンロードが終わるまでの時間で、動画、ビデオ通話、オンラインゲームにはほとんど影響しません。4人家族でも、最も混み合う瞬間に必要なのは下り約50 Mbps・上り約10 Mbpsです。
100 Mbps・300 Mbps・1ギガ・10ギガの比較
表では、オーバーヘッドやほかの通信を見込んでプランの85%が使えるものとし、当サイトの用途別の値を使っています。4K動画1本20 Mbps(YouTube)、1080p動画1本5 Mbps(Netflix)、4Kのクラウドゲーム1セッション45 Mbps(NVIDIA GeForce NOW)です。
| プラン(下り) | 85%で使える速度 | 4K動画の同時再生数 | 1080p動画の同時再生数 | 4Kクラウドゲームのセッション数 | 100 GBのダウンロード(契約速度いっぱい) |
|---|---|---|---|---|---|
| 100 Mbps | 85 Mbps | 4 | 17 | 1 | 2時間13分20秒 |
| 300 Mbps | 255 Mbps | 12 | 51 | 5 | 44分27秒 |
| 500 Mbps | 425 Mbps | 21 | 85 | 9 | 26分40秒 |
| 1,000 Mbps(1ギガ) | 850 Mbps | 42 | 170 | 18 | 13分20秒 |
| 10,000 Mbps(10ギガ) | 8,500 Mbps | 425 | 1,700 | 188 | 1分20秒 |
同時再生数 = 切り捨て(プラン × 0.85 ÷ 1本あたりのMbps)。ダウンロード時間 = 100 × 8,000 ÷ プランのMbps(秒)で、契約速度いっぱい・オーバーヘッドを除いた値です。
マンションタイプの100 Mbpsでも4K動画を4本同時に再生でき、300 Mbpsなら12本です。1ギガや10ギガで変わるのは最後の列で、100 GBのゲームが約44分ではなく約13分、10ギガなら(端末側も対応していれば)1分20秒で届きます。回線速度でできることに任意のプランを入力すれば、通話やアップロードについても同じように確認できます。
一般的な家庭に実際に必要な速度
以下は必要な回線速度の計算ツールの世帯プリセットで、それぞれ最も混み合う瞬間に余裕分30%を加えた値です。
| 世帯 | 必要な下り | 必要な上り | 提案するプラン |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 8.7 Mbps | 0.4 Mbps | 25 Mbps |
| 二人暮らし | 39.3 Mbps | 3.0 Mbps | 50 Mbps |
| 4人家族(在宅勤務あり) | 50.2 Mbps | 10.0 Mbps | 100 Mbps |
| ゲーマー世帯 | 49.1 Mbps | 3.9 Mbps | 50 Mbps |
| 配信・動画制作 | 12.6 Mbps | 10.7 Mbps | 25 Mbps |
どの世帯も300 Mbpsにすら遠く及ばず、1ギガなど言うまでもありません。4人家族がよい例で、1080p通話2件、4K動画1本、1080p動画1本、ゲーム1人、Web閲覧2人、待機中の機器10台でも、ピーク時の下りは38.6 Mbpsです。「配信・動画制作」にも注目してください。下りは控えめですが、プランを決めるのは上りです。
日本では光回線の標準的なプランが1ギガであることが多く、料金差も小さいことがあるので、実際の検討は「100 Mbpsのマンションタイプか1ギガか」「1ギガか10ギガか」になることが多いでしょう。
速いプランが意味を持つとき
- 大きなダウンロードを頻繁にする。家族の何人かが毎週のように大きなゲームや作業用ファイルをダウンロードするなら、1ギガは確かに時間を節約します。100 GBごとに、300 Mbpsより約31分早く届きます(13分20秒対44分27秒)。10ギガなら、1ギガよりさらに12分ほど早くなります。
- 複数人で同時にクラウドゲームをする。4Kのクラウドゲームは1人あたり45 Mbps使います。300 Mbpsで85%使えるなら5セッション入りますが、同時に動画も再生している忙しい家庭では足りなくなることがあります。
- 上りが必要。光回線は上り下り同じ最大速度のプランが多いので、100 Mbpsから1ギガに変えると上りも速くなります。大きな動画ファイルをバックアップする人にとっては、これこそが本当のアップグレードです。50 GBは上り100 Mbpsで1時間6分40秒、1,000 Mbpsなら6分40秒です。
- 料金差が小さい。必要なプランとの料金差がわずかなら、速いダウンロードに少し払うのは妥当な判断です。ただし、動画や通話が快適になるとは期待しないでください。
1,000 Mbpsが出ないことがある理由
- イーサネットのオーバーヘッド。ギガビットイーサネットのポートは生の信号で1,000 Mbpsを運びますが、パケットのヘッダーやフレーム情報が一部を使うため、有線のテストは940 Mbps前後で頭打ちになるのが普通です。この速度なら100 GBのゲームは約14分11秒です。
- Wi-Fi。無線の速度はルーター、端末、距離、壁で決まります。同じ部屋にいても、Wi-Fiでは1ギガに届かないスマホやノートPCはたくさんあります。
- 1ギガを超えるプラン。2ギガや10ギガのプランでは、ルーターとパソコンにマルチギガのポート(2.5 Gbや10 Gbのイーサネットなど)が必要です。通常のギガビットのポートでは、やはり940 Mbps前後しか出ません。2つの桁の換算はMbps→Gbps換算で簡単にできます。
- 相手側。ダウンロードの速さは送り手のサーバー次第です。
すでに速いプランを契約していて、Wi-Fiでのテスト結果がそれを大きく下回るなら、プランを上げても改善しません。まず有線で測り、スピードテスト判定ツールで両方を比べてください。
手早く決める方法
- 必要な回線速度の計算ツールで、最も混み合う瞬間を求めます。
- 提案されたプランの下りだけでなく上りも確認します。
- 上の表のダウンロード時間の列を見て、大きなダウンロードが早く終わることにどれだけの価値があるかを判断します。
- ルーターと端末が、速くなった分を使えるかを確認します。
要点まとめ
- 300 Mbpsのプランでも、15%を差し引いて4K動画を約12本同時に再生できる。
- 当サイトの4人家族のプリセットで必要なのは、余裕分込みで下り約50 Mbps・上り約10 Mbps。
- 1ギガの主なメリットはダウンロード時間。100 GBが300 Mbpsの約44分に対して約13分。
- 有線の1ギガは940 Mbps前後になるのが普通で、Wi-Fiではさらに低いことが多い。
- 10ギガを生かすには、ルーター・ケーブル・端末のすべてがマルチギガに対応している必要がある。